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注意点&豆知識 

個人間売買による不動産の名義変更をご検討の方はご参照ください。以下のページをクリックされますと該当のページをご覧になれます。

〇売買代金をどのようにきめるべき→こちら
〇売買代金を分割払いにできますか→こちら
〇分割払い時に仮登記を活用する方法→こちら
〇売買契約書の作成をどのようにすればいいの?→こちら
〇公簿取引と実測取引→こちら
〇現状有姿取引とは→こちら

 

売買代金はどのように決めるべき

 

 

個人間売買をする場合、一番最初に悩むことは売買価格の決め方ではないでしょうか?
不動産会社の無料査定を利用するというてもありますが、仲介を依頼しないのに査定だけ
頼むのは気が引ける人もおおいでしょう。そこで売買価格を決めるにあたっていくつか参
考になるサイトを紹介します。

 

①不動産取引情報提供サイト(REINS Market Information)

宅地建物取引業法に基づいて収集された実際の成約価格の相場を公表しているサイトです。
直近2年に取引されたマンションの㎡単価・間取り・専有面積・建築年・町名が公表され
ていますので、お持ちのマンション等と照らし合わせることによって、容易に直近の市場
価格がわかります。また中古1戸建ての場合、建物の築年数(例えば、築10年以上15年
以内等)と指定して、検索することができます。

   不動産取引情報提供サイト→こちら

 

②土地総合情報システム(国土交通省)

国土交通省が不動産の購入者へのアンケートをもとに不動産の取引価格を公表している
サイトです。また取引価格だけでなく、基準地価や公示価格も地域別に検索できます。
このサイトの特徴は、①のサイトでは、マンションや戸建てしか掲載されていませんが、
このサイトは更地や農地や山林の価格も公表されている点や、2005年7月以降の取
引価格が検索できるという点があげられます。

   土地総合情報システム→こちら

 

③不動産ポータルサイト(SUUMO、at homes)最後に、不動産のポータルサイトを参考にするという方法がありますが、これはお勧め
出来ません。これらのサイトに掲載している価格は売主の希望価格であって、実際の
成約価格(相場)を知ることができないからです。これらのサイトの掲載価格を鵜呑みに
して買主に価格提示をすると、実際の相場よりはるかに高い価格を提示してしまう事態
につながりかねません。そして、個人間売買の話が破談になったり、最悪の結果、買主との
人間関係の破壊にもつながりかねません。これらのサイトを利用する場合は、あくまでも
参考として捉え、実際に価格を提示するときには、①又は②のサイトを使って調べたほうが
良いでしょう。


 

売買代金を分割払いにできますか?

個人間売買で時々、「売買代金を分割払いにできますか?」というご相談をうけることがあり
ます。もちろん契約で分割で売買代金を支払うという取り決めももちろん有効ですので、法律的には可能ということになります。しかし法律的に可能だからといって、リスクが高いことに
は変わりがありません。分割払いということは、所有権移転登記するまで長期間要することが多いですので、差押えや売主の死亡といった事も起こりえます。一方、売買契約締結時に先に所有権移転登記をするという方法もありますが、逆に売主が負うリスクが高くなりますので、現実的ではありません。そこで、リスクを減らす方法として、仮登記を活用する方法があります。仮登記については別で詳しく書いていきたいと思います。


 

分割払い時に仮登記を活用する方法

先ほども述べたとおり売買代金を分割払いでする場合、所有権移転登記を売買代金全額支払い
時にすれば、買主にリスクがあり、逆に所有権移転登記を契約時にすれば、売主にリスクがあります
。これらのリスクを軽減するための方法として、契約時、売買代金全額の支払いを条件
とする条件付所有権移転仮登記を付け、完済時に所有権移転登記(本登記)を行う方法があり
ます
。何故なら、仮登記には順位保全効があるからです。順位保全効とは、仮登記に基づく本登記をすれば、その本登記の順位は仮登記によるというものです。
以下のケースで具体的に説明したいと思います(数字は時系列を表します)。

①A(売主)さんが、B(買主)さんに所有の不動産(以下「本件不動産」)を売却し、売買代
 金を分割払いで支払うという契約を締結しました。
②①の契約時に、Bさんを仮登記名義人とする条件付所有権移転仮登記を不動産に付けました
③その後、AさんはC銀行からお金を借り、その担保として本件不動産に抵当権を設定し登記し
 ました。
④Bさんは、Aさんに売買代金全額を支払い、①の仮登記に基づく本登記をした。

この場合、Bさんは④の時点で所有権移転登記(本登記)をしており、③のC銀行の抵当権設定登記より遅れているため、一見するとBさんは、C銀行に対して、完全な所有権を主張できないように見えます。しかし、Bさんは②の時点で仮登記をしているため、④の本登記の順位は②の仮登記の時点にさかのぼります。従って、BさんはC銀行よりも先に本登記したことになり、Bさんは、C銀行に対して、完全な所有権を主張できます。

このように、仮登記には、仮登記より遅れる登記に対して、優先権を主張できます。また上記の例では、分かりやすく抵当権を設定したという事例にしましたが、この優先権があることがわかっているので、実務では仮登記がついている不動産に担保権を設定しようとする金融機関や、差押えをしようとする債権者はほぼいません

なお、仮登記がついている段階では、売主も所有権者であることに変わりはありませんので、
契約時に所有権移転登記をする時に生じるリスクはありません。

以上、仮登記のメリットについて記載してきましたが、仮登記ですべてのリスクがなくなるわけではありません。売買代金の支払い中に、当事者が死亡して相続人が分からない場合や、当事者が音信不通になるような場合は、仮登記があっても裁判による解決しかなくなる事態も生じてきます。

従って、売買代金の分割払いを採用する場合は、仮登記を付け、なおかつ支払期間をなるべく短期間(長くても5年程度)にしておいたほうがよいでしょう。

売買契約書はどのように作ればいいの?

売買契約書なんてネットで検索すれば、雛型がたくさん出てくるのでその中から適当に探し
使えばいいや
」なんて思っていませんか?
実はこれは非常に危険な行為です。契約書の各条項の意味を理解しないで、安易にネットで検索された契約書を使うと、実は自分にとって不利益な条項が含まれており、後々トラブルになったときに困るということがあります
例えば、「売却する建物は、現状の状態で引き渡しし、売主は修繕しない」という合意がなさ場合(ちなみにこのような合意は個人間売買においては一般的によくなされる合意です)、そのような条項を、売買契約書に載せなければなりませんが、ネットで検索して出てくる多くの契約書には、「建物に不具合があった場合は、売主が修繕する」といったような条項があり、そのまま使用すると、合意した内容と正反対の契約を結んでしまうことになります
このように、安易に契約書をネットで検索したものを使用するするのではなく、必ず専門家の
アドバイスを受けて自分で作成するか、専門家に作成を依頼しましょう。当事務所でも売買契約書の作成を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

公簿取引と実測取引

個人間売買する場合にあたって、公簿取引とするのか、実測取引とするのか決めなくてはなり
ません。公簿取引とは、登記簿の地積のまま測量せずに取引することをいいます。この場合将来測量した時に、登記簿の地積と実測の地積が異なることが判明しても、売主及び買主は異議をとなえることができないのが一般的です。一方実測取引とは、対象土地を測量して、登記簿の地積と異なる場合は、是正してから、取引を行うというものです。個人間売買においては、公簿取引で行われることが多いですが、実測取引にもメリットがあります。以下それぞれの
代表的なメリット・デメリットをまとめておきますので。ご参照ください。

(公簿取引のメリット)
①測量しないため、測量費用がかからずかつ早く取引を行うことができる。
②実測面積が公簿面積より大きい場合、買主は売主に対して差額面積に相当する売買代金を追
 加で支払いしなくて済む。
③実測面積が公簿面積より少ない場合、売主は買主に対して差額面積に相当する売買代金を返
 還せずに済む。
 

(公簿取引のデメリット)
①測量する場合、測量とともに隣接地との境界を確定させることも多いが、測量しないため
 将来境界トラブルに巻き込まれる恐れがある。
②実測面積が公簿面積より大きい場合、売主は買主に対して差額面積に相当する売買代金を追
 加請求できない。
③実測面積が公簿面積より少ない場合、買主は売主に対して差額面積に相当する売買代金を返
 還請求できない。

(実測取引のメリット)
①測量の際、併せて境界を確定させるので、将来の境界トラブルを防止できる。
②測量するので、実測面積に即した売買代金を設定できるので、公簿取引のデメリット②,③
 のような問題は生じない。

(実測取引のデメリット)
①測量するので、取引までに時間がかかる。
②測量にかかる土地家屋調査士に対する報酬等の費用が高い(数十万円以上)。従って事前に
 見積りをとり、売主又は買主どちらが負担するのか決めておかないとトラブルになることが
 多い


 

 

現状有姿取引とは?

個人間売買だけでなく、中古住宅の取引に際して用いられているのが「現状有姿取引(ゆうし)」です。現状有姿取引とは、不動産を現状のままで撤去又は修繕しないで引き渡すという形態の取引です。例えば、売買対象の土地に古家がある場合、売主は取壊す義務はなく、また売買対象が建物の場合、表に出ている瑕疵(壁紙の汚れ等)があっても、修繕する義務を負わないということを表します。
上記のように、義務を負わないのは、表に出ている瑕疵なので、「隠れた瑕疵(建物の内部のシロアリ被害等)」については、現状有姿取引を採用しても責任を負いますので、隠れた瑕疵についての責任(瑕疵担保責任)を軽減又は免除したい場合は、別途その旨を定めなければなりませんので注意が必要です。